北陸に金大ラグビー在り
11月21日の地区対抗東海北陸地区代表決定戦をもって、7年間のラグビープレイヤーとしての生活を終えることになりました。滋賀県立膳所高校でラグビーを始め、この金沢大学ラグビー部で本当に貴重な経験をさせていただきました。「喜怒哀楽」だけでは足らないくらい、いろいろあった競技者生活でした。最後のシーズンは道半ば悔しい気持ちで終わってしまいましたが、それでもラグビーに感謝し、やってよかったという気持ちでいられるのは、私の7年間の競技者生活を支えてくださった全ての方のおかげです。本当にありがとうございました。今では、金大ラグビー部にすっかり染まっていますが、やはり自分のラグビーのルーツは膳所ラグビーです。トレーニングとそれに向き合う姿勢を教えてくださった伝説のトレーナー、また栄養士の方のおかげで食事の大切さを早いうちから知れたのも幸運でした。そして、技術的なことよりも「タックルと気持ち」の大切さを刷り込んでくださって監督・コーチ。その分、金大で初めて山本さんの指導を受けたときは、衝撃を受けましたが(笑)、ラグビーには、特にFWには欠かせない教えだとつくづく思います。ラグビーをやめ、社会人になってもそのスピリットを大切にしたいです。
初めはラグビーがしたいという理由だけで入部した金大ラグビー部でしたが、ここまで熱くなれるとは思いませんでした。地区対抗という大会自体も知らなかったです。しかし、金大ラグビー部にとって名古屋戦(地区対抗東海北陸地区代表決定戦)がどのような位置づけかを理解してきて、膳所高校の時の光泉・八工に挑んでいた境遇と重なり、「絶対名古屋みたいな相手に勝ったるねん」という自分の目標にもなっていました。なので公立高校出身のラグビー経験者と初心者で集まった集団が2年連続で、名古屋相手にせれたというのは皆の努力だと誇りに思います(河村組は優勝を目指していたので、もちろん満足はしていません)。才能あふれる同期や後輩に恵まれたことも大きかったですが、未熟なうちから試合で私たちを使い続けてくださり、教えてくださった先輩方あってのことなので、金大ラグビー部が歴史を通して紡いできたことが結果として現れたのだと感じています。
自分が在籍した4年間だけでもチームはずいぶん変わりました。山本さんや齊藤さんが根気強く指導してくださり、技術的にもチームは成熟しましたが、栗橋部長、松本副部長、鈴木会長、山本さんのご指導とそれに応えようとしたマネジメントスタッフのおかげでマネジメントが格段に成熟したと思います。それに伴ってチームの風格も上がっていきました。そして、苦しみながらも地区対抗優勝を目指して、チームのためと仲間のためにやろうとしてくれるメンバーとラグビーができて幸せでした。個人的に、昨シーズンの名城大学戦、今シーズンの天理大学戦と愛知学院大学戦は自分のラグビー人生の中で特に印象的で今後も深く脳裏に刻まれることでしょう。
未熟な私でしたが、このチームに副将として携わらせていただいてありがとうございました。以前は、地元に帰れば馬鹿にされることもありましたが、今では金大ラグビー部を誇りに思います。そして胸を張って言えます、「北陸に金大ラグビー在り」。プレースタイルは変わっても、いつの時代も支えてくださる人への感謝を忘れずに、ひたむきに闘志あふれる金大ラグビー部でありますように。これからも応援しております。中川翔太(4年・HO)