駆け抜けた日々、胸に刻む感謝
金沢大学ラグビー部トレーナーの若林ひなのです。
これまで多くの支援や指導をしてくださった関係者の皆さま、物資支援や会場での応援、そして応援メッセージをくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。先日の代表決定戦では金沢学院大学に24-57で敗れ、地区対抗に出場することはできませんでした。しかし、今年度は怪我をする選手が本当に多い中で、決定戦にぎりぎり間に合って試合に出場できた選手、リザーブ入りできた選手が多くいました。その選手たちが決定戦の舞台に立ち、悔いなく試合をやり切る姿を見ることができ、本当によかったと思っています。
試合に出場した15名の選手、そしてリザーブ入りした選手の中には、本来なら決定戦に間に合わないと言われていた手術歴のある選手や、長期離脱していた選手もいました。それでも「決定戦に出る」という強い思いを胸に、最後まで必死に駆け抜けてくれました。この思いは4年生だけではなく下級生にも共有され、4年生の地区対抗出場のため、チームのために、自分を犠牲にしてでも頑張ろうとしてくれた選手たちには、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
また、応援席からは多くのOB・OGの皆さまや保護者の方々の力強い応援が聞こえてきました。今大会は明らかにチームとしてレベルアップして臨み、毎週試合や遠征が続く中で怪我人も多く、疲労も重なっていたと思います。それでも選手たちは、この舞台に最高の状態で挑んでくれたと感じています。
今年度は数十回にも及ぶトレーナーミーティングを重ね、怪我をした選手の復帰スケジュールを検討し、リハビリを進めてきました。どのケアが最適か、どうすれば決定戦に間に合うのか—何度も計画を作り直しながら、一人ひとりに向き合い続けました。トレーナーそれぞれが担当選手を持ち、個別の復帰スケジュールを作成し、マネジメントミーティングも毎週行いました。振り返れば、今年度は本当に多くのミーティングを重ね、そのたびに学びがあり、トレーナーとしても組織としても確実に成長できた一年でした。その過程を支え、正しい方向へ導いてくださったのが山本TCでした。判断に迷う場面ではいつも助けていただき、本当に力になりました。
私は2年生までは頼れる先輩の背中を追いかけていました。しかし、3年生では留学や就活で長期間部活を離れ、復帰と同時にトレーナーリーダーを務めることになりました。自信がなく、わからないことも多く、不安で涙する日もたくさんありました。それでもできる限りの力で業務にあたり、戻ってきたときに後輩が「私がサポートします」と声をかけてくれたことが本当に大きな支えになりました。大変な仕事も文句ひとつ言わずにやり切ってくれる後輩たちは、誇りに思える存在です。今年度、トレーナー業務は確実にレベルアップし、今後さらに選手を支える幅を広げていってくれると確信しています。
大学生活を振り返ると、部活だけの毎日ではありませんでしたが、その大部分をラグビー部に注ぎ、選手と向き合い続けた四年間でした。その時間が一区切りを迎えると思うと、少し寂しさを感じます。決定戦では、最後まで粘り強く戦い続けた選手たちの姿を近くで見ることができました。そしてその背中を支えようと全力で動く後輩トレーナーたちの姿も、とても頼もしく感じました。その光景は、私にとって忘れられないものになりました。これから部活を離れますが、ここで過ごした時間と、みんなの頑張る姿を励みに、静かに前へ進んでいきたいと思います。
ここまでやり切ることができたのは、同期・先輩・後輩など、多くの方々の支えがあったからです。改めて、支援や指導をしてくださった栗橋部長、山本TC、OB・OGの皆さま、保護者の皆さまにも心より感謝申し上げます。皆さまのおかげで金沢大学ラグビー部が活動できています。本当にありがとうございました。今後とも金沢大学ラグビー部をよろしくお願いいたします。若林ひなの(4年・TR)


