支えられたラストシーズンを終えて

 金沢大学ラグビー部 4年の長森裕貴です。
 先日行われた金沢学院大学との地区対抗東海・北陸代表決定戦は、私たちにとって「絶対に勝たなければならない試合」であり、1年間この日のために準備を重ねてきました。しかし結果は24−57。悔しい敗戦となりました。
試合序盤から反則が続き、我々の目標としてきた「敵陣でプレーし続ける」ということができず、自分たちのペースをなかなかつかめませんでした。一方で、FWのピック&ゴーやBKのラインアタックなど、積み上げてきた部分でしっかりとトライやゲインを奪う場面もありました。改めて、セットプレーの強さとペナルティの数が勝敗を大きく左右することを強く、強く痛感しました。そして、今年のスローガン「執着」。ボール1つ、プレー1つにどれだけ執着できるか、ラグビーの根底にある、ごく当たり前でありながらも、シーズンを通してその奥深さを思い知らされました。
 今シーズン、私は序盤に大けがを負い、復帰まで半年を要しました。人生で初めてと言っていいほどの大けがで、しかもラストシーズン。「早く戻らないと」という焦りと、「このまま復帰できないかもしれない」という不安を感じることが何度もありました。そんな中、決定戦の3週間前にようやく試合復帰でき、本番の80分間を戦い切れる状態まで戻れたのは、リハビリに付き合ってくれたトレーナー、サポートしてくださった山本TC、そして何より、最後まで私を必要とし、復帰を待ってくれていた仲間がいたからです。今シーズン感じた金大ラグビー部の温かさや仲間を思う気持ちは、一生忘れることはありません。本当にありがとうございました。
 また、今季はケガ人が多い中、それでもシーズンを戦い抜けたのは、ラグビー歴わずか数か月の1年生を含む、頼もしい後輩たちの存在があったからです。彼らが来季さらに成長し、互いに競い合い、チームの主軸となっていく頃には、金大ラグビー部は必ず強くなり、再び地区対抗の舞台に戻ってくると確信しています。私自身も、その成長の過程を見届けたい。どんな形であれ、来季以降も後輩たちが地区対抗に出場するために、力になりたいと考えています。
 最後になりますが、我々の勝利を信じて足を運んでくださったOB・OG・保護者の皆様、陰ながらチームを支えてくださった栗橋部長、そして何度も金沢に来て熱心に指導してくださった山本TC、そして、ここまでともに戦ってくれた同期・後輩たち、本当にありがとうございました。今回の敗戦は悔しく、もう二度と同じメンバーでラグビーができないと思うと寂しさもありますが、最高の仲間と環境に恵まれて4年間ラグビーができたことを、心から幸せに思います。長森裕貴(4年・PR/LO)

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